大阪桐蔭19ー0聖望学園
誰もが見てわかるワンサイドゲームでした。
大阪桐蔭の強力打線と最強投手陣。
明らかにレベルが違いました。
当然、優勝候補だと思います。
この試合は、大阪桐蔭の圧倒的強さが目立った試合でしたが、
主には、
高校野球の残酷さが顕著に現れた試合
に感じました。
その内容を解説していきます。
↓この記事はこんな人におすすめ↓
- 甲子園で勝ち抜けるチームを知りたい人
- 甲子園で勝ち抜けるピッチャーを知りたい人
- 甲子園の勝敗予測をしている人
聖望学園・岡部君のピッチングを観て
聖望学園の先発は、エース岡部君。
埼玉大会から注目していた投手でした。
彼の持ち味は以下のとおり↓
- 球速のアベレージは135キロ
- 変化球はスライダーとチェンジアップ
- アウトコースの渋いところにスライダーとストレートを出し入れできる
- インコースにストレートも物怖じせず投げ切れる
- ランナーを出しても粘りずよく投げられる
簡単に四球も出さず、ランナーを出してもコントロールミスが少ない投手です。
彼は低めにスライダーを出し入れできるので、大崩れせず、計算しやすいタイプです。
埼玉大会でも4点以上とらていません。
球威で押すというよりも、
駆け引きや巧さが光るタイプでしょう。
個人的に好きなピッチャーです。
(ヤクルトの清水昇投手に顔もマウンドさばきも似てますね。)
ふてぶてしく、崩れそうで崩れない、タフなピッチャーだなあ。という印象です。
玄人に好みなピッチャーだと思います。
そんな岡部投手、甲子園でも安定したピッチングを披露してくれました。
初戦の能代松陽戦。
9回を投げ2失点。
素晴らしいピッチングでした。
そんなピッチャーを簡単にはじき返す大阪桐蔭打線。
ここに高校野球の厳しさを感じました。
130キロのストレートとスライダーだけでは厳しい
大阪桐蔭戦。
強力打線を警戒してか、いつも以上にアウトコース中心の投球でした。
岡部投手の持ち味である、インコースがやや少ないと感じました。
それを見抜いた大阪桐蔭打線。
狙い球を、アウトコースに絞ってフルスイングしてきました。
つまり、大阪桐蔭打線はベースの半分に絞ってきたのです。
さらに言うと、トップクラスの高校なら、
アウトコースの130キロのストレートとスライダーだけなら簡単にはじき返せるということです。
以前の記事で130キロのストレートとスライダーでは、私立の学校は抑えられない。と述べたように、
↓この記事で都立の投手がなぜ打たれるのか解説しています↓
強豪私学は、練習試合で全国の甲子園常連校と試合をしています。
彼らにとって140キロのストレートは当たり前なのです。
- 140キロのスピード感に慣れている
- 140キロのストレートの軌道に慣れている
つまり、130キロのストレートはワンテンポ待てる状態なのです。
どんなにコントロールよく、ストレートとスライダーを投げ込んでいても、
2巡目、3巡目には確実にとらえてきます。
聖望学園の岡部君は、厳しいコースに投げ込んでいるのに大阪桐蔭打線はいとも簡単に打ち返してきます。
私には、
非常に残酷な試合に見えました。
大阪桐蔭クラスを抑えるには、アウトコースの出し入れだけでは無理。
といわんばかりのバッティングでした。
大阪桐蔭クラスを抑えるには、
- 140キロのストレート
- フォーク、チェンジアップ、シンカーなど落ちる球
- インコース
- 継投
これらを組み合わせないと勝てないと思い知らされました。
大阪桐蔭打線のすごさ
この試合で、大阪桐蔭打線の投手のすごみを感じました。
- コントロールいい投手の制球を乱してしまう圧力
- 甘い球を長打に仕留めるパワー
- 厳しいコースでもシングルヒットにはできる
1.コントロールいい投手の制球を乱してしまう圧力
まずはこれに尽きます。
コントロールがいいはずの聖望学園・岡部投手が、珍しく4四球。
おそらく岡部投手の心理状態はこんな感じだったと思います。
- 強力打線の大阪桐蔭。甘いところは投げられない。
- きわどいコースを連投。カウントが悪くなる。
- もうカウントがきついのでストライクを取りに行く→痛打
- もしくはより厳しく投げようとして四球
大阪桐蔭打線のプレッシャーが岡部投手のコントロールを乱したのです。
いわば、打線の無言のプレッシャーと言えるでしょう。
2.甘い球を長打に仕留めるパワー
特に顕著に表れたのが、プロ注目3番松尾君でした。
この試合4安打2ホーマー5打点の大暴れ。
主軸クラスになると、甘い球がヒットになるのではなく、
長打(ホームラン)になってしまうのです。
普通の高校生なら、ヒット程度で済みますが、
大阪桐蔭の主軸クラスになると、オーバーフェンスを打たれてしまうのです。
3.厳しいコースでもシングルヒットにはできる
この試合はなんと25安打も打ちました。
大阪桐蔭のすごさは、
厳しいコースでも130キロならヒットゾーンに放てることです。
岡部投手の低めのボールでも、ヒットゾーンに運んでいました。
コースに決められても、球種やコースを絞れば打てる。
スピードがそこまでなければはじき返せる。
といわんばかりの残酷さでした。
甲子園で勝てる投手まとめ
- 140キロのストレート
- フォーク、チェンジアップ、シンカーなど落ちる球
- インコース
- 継投
打撃のレベルが上がり、130キロのストレートとスライダーでは抑えられない時代が到来しました。
この試合がすべてを物語っているようでした。
コントロールだけでは、先発投手は厳しい。
コントロール+もう2つぐらいの武器が必要なのかもしれません。
それでは(@^^)/~~~
コメント