東東京の代表が二松学舎に決まりました。
決勝の相手は、日体大荏原でした。
決勝戦を観て感じたことが、あります。
それは、
まだまだ二松学舎と関東一高の時代は続くということです。
東東京の代表校が都立城東や都立小山台の都立高、日体大荏原、日大豊山、上野学園などの中堅私立が甲子園への切符がつかみ取るのはまだまだ先になりそうです。
では、二松学舎や関東一高など、甲子園常連私立校を倒して甲子園に行くにはどうしたらよいのでしょうか?
高校野球を経験し、10年以上高校野球を観てきた私が解説していきたいと思います。
↓この記事はこんな人におすすめ↓
- 甲子園常連校と中堅私立校、都立高との差を知りたい人
- 公立校が強豪私立に勝つ方法を知りたい人
- なぜ強豪私立は安定して強いのか知りたい人
なぜ強豪私立は安定して強いのか

ではなぜ甲子園常連校は安定して常連校のままでいられるのか?
これは、高校野球のビジネスモデルを理解しなくてはなりません。
二松学舎や関東一高などの甲子園常連校は、甲子園に出ることがすべてなのです。
- 学校が野球部に事業投資をしている(グランド、選手獲得、チームスタッフ)
- 彼らは、甲子園に行くために3年間を捧げている(覚悟が違う)
- シニアやボーイズ出身が多い
私立高校にとっては高校野球はビジネス

私立高校にとって甲子園に出るということは、、
学校の最大の広告塔となる。
企業がプロ野球の球団を持ったり、球場の名前を載せる権利に企業が参入するのは、
スポーツには広告の効果が大きいからです。
スポーツと広告は非常に相性がいいのです。
私立高校である以上、生徒が入学してくれないと経営が成り立ちません。
大学進学率で宣伝できれば理想ですが、時間がかかります。
スポーツに投資をして全国に1回でもいければ大きな宣伝となります。
それゆえ、私学は事業投資として野球部にお金と時間を注ぎ込むのです。
いい人材(選手)とよい環境(練習設備)があるため、当然強くなりつづけます。
高校野球には、こうしたビジネスモデルがあることを理解しなくてはなりません。
それゆえ、公立校は不利なのです。
甲子園に行くために3年間練習している学校。
あくまでも部活動の一環、人間形成の一環として野球をしている学校。
ハングリー精神が圧倒的に違います。
メンタル面でもここまでの差があるため、常連校は強いのです。
強豪私立は打力と投手力が強い

甲子園常連校と公立校には下記のような差があります。
- 投手力(スピードは140キロ)
- 打力(ホームランを打てる)
- フィジカル(体のでかさと厚みが違う)
強豪私立には、中学生のうちから140キロオーバーの投手がバンバン入学してきます。
また、入学当初は130キロ台でも3年生になれば140キロ越えの投手がわらわらと出てきます。
公立校と圧倒的にスピードが違うのです。
さらに打力とフィジカルにも違いがあります。
ウエイトトレーニングの施設があり、栄養管理士などから食事のアドバイスも受けています。
もはやアスリートの身体としてできあがっているのです。
公立校の選手は、まだまだ身体がアスリートではない選手がいます。
スポーツは基本、身体の大きい選手が有利です。
技術云々の前に、身体に大きな差があります。
公立校が勝つにはどうすればいい?
選手に環境、身体まで差のある相手にどうすれば勝つことができるのでしょうか?
確かに、プロ野球のように25試合も戦えば、大きく負け越すでしょう。
しかし25試合も戦えば、1回くらいは勝てるのではないでしょか?
その1回を、トーナメントで出せるようになればいいのです。
過去ジャイアントキリングがあった試合は下記のような傾向にあります。
- 先取点を必ずとる。かつビッグイニング。
- 140キロ越えの好投手がいるor継投策で逃げ切る
- 序盤の優勢ペースで後半を逃げ切る
先制点を必ず取る
公立校が勝つには、必ず先制点をとりましょう。
かつビッグイニングが理想です。
(2022年の東東京大会も関東一高相手に都立城東が先制点をとっています。)
私立と公立校には、自力(打力と投手力)に大きな差があります。
特に自力の差は試合終盤で大きく差が出ます。
まともに殴り合えば、勝つことが難しいです。
たとえ姑息な手だとしても、相手が本調子になる前に、先制パンチをする必要があるのです。
たとえるなら、ライオンが寝ているうちに、奇襲攻撃をかけるイメージです。
この序盤の先制点で相手を焦らせることが後々重要となってきます。
継投策で逃げ切る
先制パンチをして、序盤を自分たちのペースに持ってきました。
試合の5イニングスまでは、リードを保つには難しくありません。
過去の高校野球を観ても、序盤に公立校がリードしている展開は少なくありません。
しかし、6,7回あたりにひっくり返されてしまうのです。
その理由は、この通りです。
- 強豪私立が試合に慣れてきて本調子になってくる
- 先発投手との対戦が3打席目となるため、傾向や球種がわかってくる
- 実戦経験とハングリー精神が違う(甲子園レベルの高校と練習試合をしている)
前述したとおり強豪私立には、打力があります。
3打席目となれば、確実にとらえてくるでしょう。
公立校でエースといえど、
スピードは130キロ中盤。スライダーにカーブ。
いくらコントロールがいいといえど、強豪私立はこの程度の投手だと簡単に攻略してきます。
140キロ越えの本格派がいればいいのですが、そんな選手なかなかいません。
そこでおすすめなのが、継投策です。
いくら強豪私立といえど、一回りで初見のタイプの違う投手が来れば、攻略は難しいです。
右のサイドスロー、左の技巧派、右の本格派。
3イニングずつでつないでも面白いと思います。
相手に慣れさせる前に、スパッと交代する。
私立の強力打線を封じるには、継投策しかありません。
相手の力が発揮される前に試合を終わらせる

先取点に継投策、これらに通じるのは、
相手の本当の実力が出る前に試合を終わらせることです!
寝ている隙に奇襲を仕掛け、寝起き状態で試合をさせる。目が覚めたころには、時すでに遅し。ゲームセット。
といったイメージで試合運びをしていきましょう。
上記に加え、ディレードスチールやセーフティーバント、ダブルスチールなどで、相手をかく乱できればなおよしです。
先取点をとるには、こちらも打力が不可欠です。
ホームランは打てなくても、チャンスで得点できる打力は公立校といえど求められます。
先制点に継投策、さらに打力。+α奇襲攻撃にミスをしないこと。
これらが相まってやっと、強豪私立に勝てるのです。
まとめ
公立校が強豪私立に勝つためには、
- 継投策と先制点
- 相手が目を覚ます前に試合を終わらせる
- チャンスをものにできる打力
- 強い打球を処理できる守備能力
- 相手をかく乱する奇襲攻撃
これらがうまくかみ合ったときに勝てるのです。
甲子園常連校の選手の覚悟は半端ないです。
彼らは、野球のために甲子園のために学校に通うのです。
人生を高校野球やその先に懸けている高校生なのです。
そんな人たち相手に生半可な準備では勝てるわけがありません。
真正面からの殴り合いでは、到底かないません。
力の差があることを前提に、戦いましょう。
野球観戦する際は、公立校に上記のような戦い方ができるチームなのか?といった視点で見ると野球がさらに面白くなります。
この記事であなたの野球観戦がもっと楽しくなれば幸いです。
それでは(@^^)/~~~
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